ZAZEN BOYS 滋賀ハックルベリー

磔磔のライヴとは打って変わったテンションに圧倒された。
会場は磔磔よりさらに狭い、キャパ250人と一応紹介されていたけれど、とにかくステージが近い。そして『ZAZEN BOYS Ⅱ』のジャケのグラフィティが客席後ろの壁に掲げてあってカッコいい。昔一度来たことがあったけれど、完全に「B♭」と言うライヴハウスと勘違いしていた。
整理番号も早かったので、そんなつもりもなかったけれど最前列に陣取る。久々だこんなの。すピーカーが邪魔でアヒトが見えないのが残念だけれど、フロント3人の足元がばっちり見えてギタリスト的には嬉しい。カシオマンはアンプがマーシャルのブルースブレイカー(?)みたいな、コンボのやつに代わっていた。向井さんはVOX AC-30のみ。足元はLine6の歪みとディレイ、それからリバーブ用に(余韻でグワシャーって鳴らすやつ)青いコンパクト。カシオマンはマクソンの真空管入りのODにファンキーボックス、Line6のモジュレーション、ワーミー、ボスのDD×2日向さんはエレハモのワームかなんか、で全員ボスのクロマチックチューナー。
スタートは『CRAZY DAYS CRAZY FEELING』やっぱコーラスむさいなあ。でも、ありかも。そっから前半から飛ばし気味の選曲、『黒い下着』でダイバーが出てスタッフも観客も必死に押さえた。フロアとステージにスペースがないので、そのまま向井さんか機材にぶつかるとこだった。本当にダイバーは迷惑だ。
MCでは「滋賀!S・I・G・A、滋賀!。俺、佐賀」やら「琵琶湖人どもめ」「このハックルども、(一人一人見ながら)ハックル、ハックル、お前はコロボックルか」やら、テンション高め。『COLD BEAT』のブレイク部分でも踊りまくってたし、観客のプロフィールを勝手に喋りだすMCも久々に聞いた気がする。「自分は、人と違うことをアピールするために、下敷きに入れ取る切抜きは根津甚八やろ」とか。ライヴハウスの狭さもあって、昔のナンバーガールのライヴを少し思い出した。演奏中の、ステージと客席とのベタベタしてないけれども、熱気で繋がった一体感とか。
最近のライヴではいつも思うけれど、日向さんが曲の展開、ビートの肝をしっかり握っていて『安眠棒』だったら分かりやすく、導入部分のカウントを「チッチッチ」て出したり、他の曲でも向井さんの顔をじっと見てブレイクのタイミングを計っていたり、単純にぶっといベースでグルーヴさせたり、「すげーなー!!」といつも尊敬すらしてしまう。
カシオマン、吉兼さんは独特な激しい歪みの時だけODを踏んだり、エフェクトも要所要所で、大抵はピッキングニュアンスで弾きこなしてるのが分かって、感動した。
アヒトは本当にほとんど見えなくて残念だった。最近はシンバル叩く姿しかみた事がない。
向井さんはギターを弾くパートが大分減ったなあと思った、それこそヒップホップのMCみたく、マイク持って歌ったリ、手で客を煽ったり、ただの演出には見えない感じで、馴染んでいた。エフェクトのタイミングも結構綿密に練ってある様で、その辺はさすがだな、と。
「次は琵琶湖グランドホテルのディナーショーで会いましょう」とか、完全に滋賀を馬鹿にしてたけど。久々にメンバー観客ともども楽しんでる感じが味わえてよかった。
アンコールは『KIMOCHI』女子3人がステージに上げられ、スペシャの紙袋(向井氏持参)に入っていた色とりどりのサングラスをかけさせられ、例の「野に咲く〜花の様に〜」を熱唱。1人恥ずかしがっていたけれど、最後にはきっちり歌っていた。
選曲的には、磔磔と同じ感じ、1枚目の曲もまた聴きたいなあと思う。このバンドの、のせるグルーヴもさることながら、やっぱりキメキメの緊張感はたまらないし。
明日は無戒の方に行ってきます。